霜が降り、木々の紅葉が終わりを迎えると、冬の季節がやってきます。北西からの冷たい風が吹き、夜には放射冷却により霜が降り、雪が舞い始めることがこの季節の特徴です。
冬は、温かい食事がより美味しく感じられる季節であり、クリスマス、お正月、スキーシーズンなどを楽しむ時期でもあります。
この記事では、以下の点に焦点を当てて詳しく解説します:
– 冬の期間に関する定義(気象庁、天文台、旧暦によるもの)
– 冬の気温の変動
– 初雪が観測される時期
気象庁が定義する冬の期間
– 期間:12月から2月
– 特徴:気象学上ではこの時期を冬と定義。暖冬の判定などにもこの基準が使われます。
国立天文台による冬の定義
– 期間:冬至の日から春分の日まで(2023年12月22日~2024年3月20日)
– 解説:天文学では太陽の位置を基に季節を決めており、国立天文台はこの天文学的な計算を用いて二十四節気を設定しています。
旧暦による冬の定義
– 月切り:旧暦の十月から十二月(2023年11月13日~2024年2月9日)
– 節切り:立冬から節分の前日まで(2023年11月8日~2024年2月2日)
– 概説:旧暦は太陰太陽暦で、月の満ち欠けを基に日付を決め、季節とのずれは二十四節気で調整されていました。「月切り」は月のサイクルに、「節切り」は二十四節気に基づきます。報道などで「暦の上ではもう春ですが…」という表現がある場合、それは「節切り」を指します。また、俳句ではこの「節切り」に基づく季語が使われます。
*二十四節気:太陽の位置によって季節を24に分け、農業などの指針として暦に記されています。
冬季の気温に関して
気象庁による冬の気温
12月の東京気温:初冬の時期で、平均最高気温は13.8℃、最低気温は6.2℃(2021年からの新しい基準)。これは、以前の5.6℃から0.6℃の上昇です。
服装の目安:最高気温が15℃を下回るときは、厚手のコートやダウンがおすすめです。
1月の東京気温:日本で最も寒い月。1月16日から23日にかけての平均最高気温は9.5℃、最低気温は1月18日から28日にかけて平均1.1℃になります。
寒さの特徴:冷たい風が吹くとより寒さを感じます。
2月の東京気温:気温は少しずつ上がり始め、2月末の平均最高気温は12.0℃、最低気温は3.2℃になります。
春の兆し:寒さに慣れ始め、2月中旬頃から春一番が吹き、梅の花が咲くことで春の気配を感じます。
新潟などの豪雪地帯:2月と3月は雪が一番多く降る時期です。
旧暦「節切り」に基づく冬の気温
旧暦の「節切り」によると、冬の始まりは立冬からで、これは大体11月7日か8日です。
東京の11月7日の気温:この日の平均最高気温は18.3℃、最低気温は10.5℃です。昼間は18℃以上になることもあり、まだ冬の厳しい寒さとは感じにくいです。
11月末の気温変動:11月が終わる頃には、最高気温は14.2℃、最低気温は6.4℃にまで下がり、約3週間で4℃ほど下降します。
江戸時代の気候:旧暦が用いられていた江戸時代は、いわゆる小氷期で、立冬の時期は今よりもずっと寒かったと考えられています。
初雪の観測状況
福岡では、東京よりも早く初雪が観測されることがあります。福岡は九州南部に位置しつつも日本海側に面しており、北西の季節風の影響を受けやすいです。このため、太平洋側の気候特徴を持ちつつも、新潟や金沢と同じように東京より早い初雪を経験することがあります。
【初雪の平均日付】
– 札幌:11月1日
– 東京:1月3日
– 横浜:12月15日
– 新潟:11月26日
– 名古屋:12月22日
– 大阪:12月26日
– 福岡:12月18日
*2021年以降のデータでは、これまでよりも初雪が数日遅れる傾向が見られます。
【東京における初雪】
東京では大阪や名古屋に比べて初雪が遅れがちです。人口密度の高い23区では、温暖化とヒートアイランド現象の影響も受けやすく、初雪が遅くなる傾向にあります。
1月3日頃の初雪は、お正月の風情を感じさせる美しい光景となります。
冬の動植物の活動
最低気温が5℃以下になると、虫や動物は冬眠に入ります。土の中や風の当たらない場所で静かに過ごし、早くて3月に目覚めることがあります。
まとめ
冬の定義は大きく分けて三つです。
1. 気象庁:12月から2月
2. 国立天文台:立冬の瞬間から立春の瞬間まで
3. 旧暦による冬:
– 月切り:十月から十二月
– 節切り:立冬から立春の前日まで
立冬から11月下旬にかけて気温が大きく下がります。晴れた日は空気が澄みますが、夜は放射冷却でより冷え込み、強風が吹くこともあります。この時期、日本海側では雪が降り始めることもありますので、寒さに備えることが重要です。