夏の花壇を彩るハナスベリヒユ(ポーチュラカ)と松葉牡丹(マツバボタン)。これらは広がりを見せる美しい花で、その似た特性に気づくことも多いでしょう。
「ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)と松葉牡丹(マツバボタン)は一体何が違うのだろう?」と考えたことはありませんか?
これら二つの植物は、どちらもスベリヒユ科ポーチュラカ属に分類されます。似たような見た目をしているのも、同じ属に属しているためです。
ハナスベリヒユ(花滑莧)は通常「ポーチュラカ」として知られ、松葉牡丹(マツバボタン)もポーチュラカ属に属しています。
花滑莧(ハナスベリヒユ)と松葉牡丹(マツバボタン)の違い
両者とも6月から10月にかけて花を咲かせ、暑さや乾燥に強いのが特徴です。
花の特性の違い
花滑莧(ハナスベリヒユ)と松葉牡丹(マツバボタン)は、日中のみ咲く一日花です。花色は赤やピンク、オレンジ、黄、白と多岐にわたります。
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)は主に一重咲きで、八重咲きや絞り咲きの種類も存在します。
松葉牡丹(マツバボタン)には、一重咲きと八重咲きの両方があります。
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)の花言葉
「無邪気」「いつも元気」「自然愛」
松葉牡丹(マツバボタン)の花言葉
「愛らしさ」「無邪気」「優美」「高貴」「親思い」
個人的には、ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)は洋風で明るい色合いが魅力的、松葉牡丹(マツバボタン)は落ち着いた和風の美しさが際立ちます。それぞれ独特の花の形や開花スタイルがあります。
葉の特徴
最も顕著な違いは葉の形状です。どちらの植物も横に広がって育ちますが、その葉の形は異なります。
松葉牡丹(マツバボタン)の特徴と育て方
葉の特性
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ):肉厚でしゃもじの形をした葉。
松葉牡丹(マツバボタン):肉厚で線形、先が尖った披針形の葉。
松葉牡丹(マツバボタン)は、その細長い葉が松の葉を思わせ、花の姿が牡丹に似ていることから名付けられました。両者の葉を比べると、その違いは明らかです。
松葉牡丹(マツバボタン)の詳細
科:スベリヒユ科
特徴:春に種を蒔く一年草
別名:ツメキリソウ、ヒデリソウ、ホロビンソウ
原産国:ブラジル
サイズ:高さ10~20cm、幅20~30cm
マツバボタンは江戸時代に日本へと伝わりました。「ヒデリソウ」という名前は、夏の暑さに負けず咲くことから、「ツメキリソウ」という名前は、茎を切って土に挿すと根付くことから名づけられました。
栽培方法
栽培場所:風通しの良い、日当たりの良い場所が最適。乾燥を好む。
水やり:地植えの場合は自然に任せ、鉢植えは表土が乾いたら水を与える。
肥料:少量使用(過剰な施肥は避ける)。
※土が過湿だと根腐れしやすい。
花を増やすためには摘心が効果的です。また、挿し芽によって簡単に増やすことができる特性も持っています。
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)の特性と栽培方法
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)の詳細
科:スベリヒユ科
特徴:常緑性多年草(一般的には一年草として扱われる)
別名:ハナスベリヒユ、ヘラマツバボタン(平たい松葉牡丹)、ヒロハマツバボタン(広葉の松葉牡丹)
原産地:南アメリカ
サイズ:高さ10~20cm、幅30~50cm
1980年代にドイツから日本に伝わったハナスベリヒユは、特に乾燥する真夏に元気に育ちます。挿し芽での繁殖が容易で、近年では多様な改良種が市場に出回っています。
栽培方法
栽培場所:日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。乾燥した環境を好む植物です。
水やり:地植えの場合は自然な水分で十分ですが、鉢植えの場合は表土が乾いたら水を与えてください。
肥料:植え付け時に緩効性肥料を与え、開花期には液体肥料を控えめに施します(庭植えでは不要)。
5~10cmの茎を切り取り、適切な用土に挿しておくと、簡単に発根し増やすことができます。夏には成長が活発になりますが、伸びすぎたら切り戻しても構いません。
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)は庭植えに適しており、手軽に育てることが可能です。挿し芽で容易に増やせ、長期間にわたって花を楽しむことができます。暑い夏に美しい花を咲かせる姿は、特に魅力的です。