球形で紫色の可愛らしい花たちが、明るく楽しい気分を呼び起こします。
赤紫色の大輪が特徴の「アリウム・ギガンチウム」、青紫色で魅力的な「ルリタマアザミ」、そして自然の草原に咲く珍しい「ヒゴタイ」を紹介します。
アリウム・ギガンチウム
「アリウム・ギガンチウム」は、ユリ科の植物で、ヒマラヤが原産地です。5月下旬から7月にかけて開花し、ニンニクやネギと同様に球根植物です。ラテン語で「巨大なニンニク」という意味があり、その名前の通り、直径20cmの大きな赤紫色の花を1〜1.5mの茎の上に咲かせます。
ルリタマアザミ
「ルリタマアザミ」は、ヨーロッパ原産のキク科ヒゴタイ属の多年草で、7月から9月にかけて青紫色の丸い花を咲かせます。アザミに似ていますが、実際には別の種で、葉裏には灰白色の綿毛が特徴的です。
ヒゴタイ
日本の草原に自生する「ヒゴタイ」は、その珍しい姿と歴史的背景があります。
これらの花々は、それぞれにユニークな魅力を持ち、自然の中で美しく輝いています。
青紫色の美、ルリタマアザミの魅力
ルリタマアザミ、別名瑠璃玉薊は、ヨーロッパ原産のキク科ヒゴタイ属に属する多年生の草本植物です。一般的にはエキノプスとも呼ばれています。
この植物は7月から9月にかけて、特徴的な瑠璃色の球形の花を咲かせます。その名は、アザミに似た茎と葉に由来します。エキノプスという名は、ギリシャ語で「ハリネズミのような」という意味を持っています。
ルリタマアザミはヒゴタイ属の一種で、葉の裏に灰白色の細かい毛が生えていることが特徴です。
植物は70cmから100cmの高さに成長し、直立した茎の上に3cmから5cmの青紫色の球形の花を咲かせます。園芸種には白い花をつける品種も存在します。
見た目はアザミに似ていますが、実際には異なり、葉は柔らかく、縁には鋭い切れ込みがあります。また、葉の裏側には特徴的な薄い色の毛があります。
学名は「Echinops」で、キク科ヒゴタイ属に分類されます。他にも「エキノプス」、「ブルーボール」、「ウラジロヒゴタイ」などの呼び名があります。
開花期は6月から8月で、花色は青紫や白です。草丈は70cmから100cmで、原産地は地中海沿岸からアジアに広がっています。花言葉には「鋭敏さ」や「傷つく心」が込められています。
太陽の下で輝くヒゴタイの美
ヒゴタイ（別名：平江帯、肥後躰）は、キク科ヒゴタイ属の多年生草本で、日本の環境省により絶滅危惧IB類に指定されている植物です。この植物は本州の愛知県、岐阜県、岡山県、広島県や四国、九州などの温暖な山間部に自生しています。
ヒゴタイは8月から9月にかけて開花し、ユーラシア大陸と九州がかつて陸続きだった時代から存在するとされています。名前の由来は定かではありませんが、熊本県での出現から「肥後台」と呼ばれるようになったという説もあります。
植物の茎は太くて直立し、約1メートルの高さになります。茎は上部で分岐し、先端には青紫色のゴルフボールほどの大きさの花を咲かせます。
ヒゴタイは、ルリタマアザミと花の形が似ていますが、ヒゴタイは日本原産で、ルリタマアザミは外国原産の異なる種です。ヒゴタイの葉はルリタマアザミより硬いとされています。
学名は「Echinops setifer Iljin」で、キク科ヒゴタイ属に分類されています。別名としては「ヒンコウタイ（平江帯）」もあります。開花期は8月から9月で、花色は紫、草丈は70cmから100cmになります。原産地は西日本、九州、朝鮮半島南部で、花言葉は「実らぬ恋」とされています。
春が訪れると現れるネギの花について
春の訪れと共に暖かくなると、ネギの花が姿を現します。これらは一般に「ネギ坊主」と呼ばれ、その球形の花が坊主頭に似ていることからこの名がつけられました。
ネギはユリ科ネギ属に分類され、原産地は中国西部や中央アジアです。
「ネギ坊主」とは、ネギ亜科に属する植物の花序のことで、多数の小さい6弁の花が密集して球形に咲くのが特徴です。これらの花は、数十輪から千輪以上にもなることがあります。
ネギはその美味しさで知られていますが、ネギ坊主が現れるとネギの成長は止まり、新しい葉は生えなくなるそうです。
しかし、ネギ坊主にもネギと同様の栄養素が含まれており、天ぷらや炒め物など様々な料理に使え、美味しく食べられます。
ネギの花には、「愛嬌」、「笑顔」、「くじけない心」、「微笑み」といったポジティブな花言葉があります。
