「フウセントウワタ（風船唐綿）」と「フウセンカズラ(風船葛)」は、科学的には異なる分類に属していますが、どちらも緑色で紙製の風船のような形をした不思議な果実を実らせる、特徴的な植物たちです。
フウセントウワタ（風船唐綿）とフウセンカズラ(風船葛)の特性とその違い
フウセントウワタ（風船唐綿）はキョウチクトウ科に分類され、本来は低木ですが、一年草として育つこともあります。
対照的に、フウセンカズラ(風船葛)はムクロジ科に属するつる植物で、これも一年草として育ちます。
フウセントウワタ（風船唐綿）とフウセンカズラ(風船葛)の違い
どちらの植物も、空気を含んだかのような緑色の魅力的な果実を持つことには変わりありません。フウセントウワタ（風船唐綿）は表面に柔らかな突起がある果実をつけます。
フウセンカズラ(風船葛)の果実は表面が滑らかで、トゲがありません。フウセントウワタ（風船唐綿）の果実は直径5～10cmに成長し、フウセンカズラ(風船葛)の果実よりも大きいです。一方でフウセンカズラ(風船葛)の果実は直径約3cmと小さく、三角形の輪郭を持つ風船のような形状です。
フウセントウワタ（風船唐綿）は8月から11月にかけて白い花を咲かせ、淡い茶色の副花冠が特徴です。
フウセンカズラ(風船葛)は7月から9月に開花し、白と緑の花を楽しむことができ、中心部は黄色く花粉を含んでいます。
また、フウセントウワタ（風船唐綿）は茎が直立するのに対して、フウセンカズラ(風船葛)はつる性があり、他の物に巻き付きながら成長します。
フウセントウワタ（風船唐綿）の魅力とその特性
フウセントウワタ（風船唐綿）は、まるで空に浮かぶ球体のような果実を持つことから、その観賞価値は非常に高いです。この植物は1メートルから2メートルまで成長し、その独特な花は多くの人々を魅了します。その名前は、風船のように膨らんだ果実の内部に綿毛と種子が詰まっていることに由来しており、「異国情緒を感じさせる」という意味が含まれています。原産地では、この綿毛は枕やぬいぐるみの中材として使用されていることもあります。温暖な地域では、冬を越えて春に再芽することがありますが、一般には春に植えられ冬に枯れる一年草として知られています。
学名はGomphocarpus physocarpusで、キョウチクトウ科に属します。アフリカ南部原産で、「風船玉の木」とも呼ばれています。花期は6月から9月までで、果実は8月から10月にかけての観賞が可能です。花言葉には「楽しい生活」「隠された才能」「夢溢れる生活」といったポジティブな意味が込められています。
花は下向きに咲き、シャンデリアのような愛らしい姿を見せます。果実の鑑賞だけでなく、花の美しさも注目されます。葉の間から伸びる花柄には、白い小花が散形につき、花弁は5つに裂けて外側に反り返ります。雄しべと雌しべは一体化しており、その周りには蜜を持つ淡い赤紫色の副花冠があります。
葉は披針形から倒披針形で、長さは9から11cmに及びます。茎を傷つけると、目に入ると角膜炎の危険がある毒性のある白い汁が出ますので、取り扱いには十分に注意が必要です。果実は柔らかいトゲで覆われており、秋になると緑から褐色に変わり、熟すと縦に裂けて中から黒い種子と綿毛が現れます。
