ドウダンツツジとアセビ：似た白い花を持つ2つの植物の比較

ツツジ科に属する「ドウダンツツジ」と「アセビ」は、白く鈴形の小花を特徴とし、外見が似ていますが、花の形や生育環境には異なる点があります。

アセビは早春に花を咲かせる常緑樹で、対照的にドウダンツツジは春の暖かくなる時期に花を咲かせる落葉樹です。特にドウダンツツジは秋に葉が赤くなり、冬には葉を落とします。

ドウダンツツジの花は4月から5月にかけて開花し、この時期には壺形の白い小花が楽しめます。新芽と共に花が咲くため、非常に丈夫な植物として知られ、生垣にも使われます。

ドウダンツツジの名前は、花や枝の形が古い燭台に似ていることから名付けられました。学名はEnkianthus perulatusで、通常の高さは1〜3メートルです。
アセビとドウダンツツジは外見が似ていますが、開花のタイミングや葉の性質など、それぞれにユニークな特徴があります。

冬の終わりから春を告げる馬酔木（アセビ）の魅力と特徴

馬酔木（アセビ）は、冬の終末から春の幕開け（2月後半から4月初旬）にかけて、白い壺形の花を穂状に咲かせる植物です。開花期が長く、常緑性を持つため、生け垣などに多用されます。ピンクや赤の品種もあります。

この植物の名称にはいくつかの起源があります。一つの説は、馬がこの木を食べると足が不自由になることから「アシビ」と呼ばれることもあるというものです。別の説では、「悪し実」に由来するとも言われています。

アセビはツツジ科アセビ属に分類され、樹高はおおよそ1.5メートルから2.5メートルになります。その美しい花と興味深い名前の由来で、多くの人に愛されています。

ドウダンツツジは、枝から下に向かって吊り下がる形で花を咲かせます。

一方アセビは、枝に沿って小さな花が下垂する穂状の花序を形成します。
どちらの花も約6～8ミリメートルの大きさで、似たつぼ型をしており、花冠の先は5つに分かれます。

ドウダンツツジの葉は枝先に集まり、5～6枚が輪生状に配置されています。卵形から倒卵形の形状で、先端は尖り、葉縁の上半分に細かい鋸歯があります。秋には紅葉し、落葉する特性があります。

対照的に、アセビの葉は互生し、枝先に集まって輪生状になります。長楕円形から倒披針状楕円形で、先端は尖り、縁には荒く低い鋸歯があります。葉は厚く、濃緑色で光沢がある常緑性です。

ドウダンツツジが満開の時期には、白く清涼感のある多くの花が枝に咲き乱れ、小さな鈴が無数に付いているような美しい姿を見せます。

春に新芽が出る際、茎が赤く染まるのが特徴的です。

秋になると、ドウダンツツジは美しい紅葉を披露し、その色の変化は多くの人を魅了します。花だけでなく葉の美しさも楽しめる植物で、ツツジ科の中でも特に紅葉が美しいと評価されます。春の新緑と秋の紅葉では葉の形や雰囲気が異なり、これがまた一つの魅力です。

アセビは大木に成長し、特に梅の花が咲く頃には、枝にたくさんの花を咲かせます。

花の蕾は初め赤く色づき、開花すると徐々に白へと変わっていきます。若い茎にも赤みが見られます。

ピンク色の「アケボノアセビ」は、花の色のグラデーションが非常に美しい品種です。

スズランについても触れると、多年草のスズランは春の訪れを告げる代表的な花です。スズランはキジカクシ科スズラン属に属しています。ドウダンツツジやアセビの花と似た白い花が咲く特徴を持っている点で興味深いですね。