手芸や工芸で重要なのが、布やフェルトへのマーキングです。しかし、専用のマーキングツールは使いづらいこともあり、専門店でしか購入できないため、急ぎで必要になった際には手に入りにくいことがあります。
「必要なマーキングツールがない!どうしよう…」そんな時に役立つ代用品をご紹介します。
チャコペン・マーキングツールの種類と特徴
マーキングツールのチャコペンは布に直接印をつけるための手芸用具です。油性マーカーと異なり、摩擦や洗濯で簡単に消える特徴があります。主な種類は以下の通りです。
鉛筆タイプ
最も一般的なスタイルで、普通の鉛筆と同様に使用します。折れないようキャップが付いており、キャップの端にはマーキングを消すためのブラシが備わっています。
チョークタイプ
このタイプは、見た目がチョークに似ています。鉛筆タイプのようなブラシはないものの、摩擦や洗濯でマーキングが消えます。
水性マーカータイプ
水性マーカータイプは摩擦だけでは落ちにくいですが、水洗いで簡単に消すことができます。時間が経過すると自然に消えるバリエーションもありますが、予期せず消えることがあるので注意が必要です。
転写用紙タイプ
ペン以外にも、「転写用紙」という紙製のオプションがあります。このシート状の紙を布の上に置いて、ヘラやルーラーで圧をかけると、転写用紙の色が布に移り、印が形成されます。
チャコペンの代わりになる8つの選択肢
チャコペンが手元にない場合は、他のアイテムを活用しましょう。困ったときには以下の代替品を試してみてください。
鉛筆
マーキングに適した鉛筆は、柔らかい2Bなどのタイプがおすすめです。消去は消しゴムや洗濯で可能ですが、鉛筆の跡が生地に残りやすいので、あまり強く書き過ぎないことが大切です。硬い鉛筆は生地を傷つけやすいので避けてください。マーキング時は尖った芯よりも平らな面を使うと良いでしょう。また、安い鉛筆は消しにくくなることがあるので、質の良い鉛筆を選ぶことを推奨します。
カラーペンシル・色鉛筆
カラーペンシル・色鉛筆も代替品として使えます。使用する色は自由ですが、生地の色に近い色を選ぶのが良いでしょう。鉛筆と同じように消しゴムや洗濯で消すことができます。ただし、色が残る可能性があるので、生地と全く違う色は避けてください。
フリクションペン・消せるインクペン
一般的に「消せるインクペン」として知られているこのペンは、専用の消しゴムで消去可能です。また、60℃以上の高温でインクが消える特性があり、アイロンを使って消すことができます。この方法は布に印を付けた後に特に便利ですが、高温で消えるため、直射日光にさらすと自然に消えてしまうことに注意が必要です。
消える蛍光ペン
消せるインクペンの一種である消える蛍光ペンにも注目です。高温で消える性質を持つため、扱いには注意が必要ですが、消せるインクペンと同じようにマーキングに使えます。しかし、直射日光にさらされると予期せず消えることがあるので、その点には注意しましょう。
押し型ツール
ヘラやルレットを使って布に凹みを作り、印をつける方法です。ペンを使わないため、色が残る心配はありませんが、布に強く押しすぎると生地を傷める可能性があるため、力加減には注意が必要です。また、あまり弱いと印がすぐに消えてしまうことも。
その他の方法
・仕付け糸を使った縫い代のマーキング
・シャープペンの芯
・アイロンを利用したマーキング
使用を避けるべき代替品
クレヨンや油性ペンなど、色が残る可能性が高いアイテムは使用を避けましょう。
クレヨン
クレヨンは水に溶けない性質を持つため、チャコペンの代わりには適しません。布についたクレヨンは油性のシミとなり、洗濯しても落ちにくいため、避けてください。
油性ペン
油性ペンは洗濯しても落ちないため、代用品として不適切です。薄く書けば大丈夫だろうと思っても、使用は控えるべきです。
水性ペン
「水性だから大丈夫」というのは誤解です。水性ペンは水で洗っても必ずしも落ちるとは限らず、特に布に付着すると落ちにくくなることが多いです。
シャープペンシルの使用について
鉛筆が代用できるとしても、シャープペンシルは必ずしも適切ではありません。細い芯は布に印をつけにくく、布を傷つける恐れがあるため、マーキングには不適切です。
一般的なボールペンの利用
消せるタイプのフリクションボールペンなら問題ありませんが、通常のボールペンは布に使うのに適していません。油性でも水性でも、どちらのボールペンも布にシミを残す可能性が高いです。薄く描いたとしてもインクが落ちないことがあるため、このようなボールペンは避けるべきです。
チャコペンとその代用品のまとめ
チャコペンの種類には、鉛筆タイプ、チョークタイプ、水性ペンタイプ、チャコペーパーがあります。
チャコペンの代用品として使えるものには、鉛筆、色鉛筆、フリクションボールペン、消える蛍光ペン、ヘラ・ルレットです。
色が残るリスクのあるアイテム、例えばクレヨンや油性ペンは避けるべきです。